【子犬の成長】いつまで子犬? 成長期に知っておきたい、心と体の変化!

豆知識

新しい家族として子犬を迎えたとき、その愛らしい姿に毎日癒やされると同時に、「この子はこの先どう成長していくんだろう?」と、期待と不安でいっぱいになりますよね。

<strong><span class="fz-16px">飼い主さん</span></strong>
飼い主さん

うちの子はもうすぐ1歳だけど、まだ子犬のつもりでいるみたい…

<strong><span class="fz-16px">飼い主さん</span></strong>
飼い主さん

トイレは覚えたけど、急に言うことを聞かなくなったのはなぜ?

わんちゃんの成長は、人間よりもはるかに速く、生後数週間から数ヶ月で、一生の性格の基礎が築かれます。

「子犬」と呼べる時期は、一般的に生後1年〜1年半頃までとされていますが、その間に心と体に劇的な変化が起こります。

この記事では、子犬の成長期を「4つの重要なフェーズ」に分けて解説し、それぞれの段階で起こる心と体の変化の目安、そして飼い主さんが果たすべき役割を徹底解説します。

わんちゃんの成長期「4つの重要なフェーズ」

子犬の成長は、単に大きくなるだけでなく、様々な段階を経て行われます。特に生後4ヶ月頃までが、性格形成の最も重要な時期です。

成長フェーズ時期(目安)体の変化の
ハイライト
心(行動)の
変化のハイライト
Ⅰ. 新生児期生後0日〜2週目も耳も閉じた状態。自力での排泄が困難。授乳と睡眠が中心。
温かいものに触れて
安心感を得る。
Ⅱ. 移行期生後2週〜3週目と耳が開き始める。乳歯が生え始める。外部の音や光を
認識し始め、感覚器官が発達する。
Ⅲ. 社会化期生後3週〜16週(約4ヶ月)離乳し、ワクチン接種が始まる。
骨格が急速に成長。
性格の基礎が決定。様々な刺激を吸収する(最も重要)。
Ⅳ. 若齢期生後4ヶ月〜成犬になるまで永久歯に生え替わり、性成熟を迎える。
体高の伸びが止まる。
第二次反抗期
好奇心旺盛で、
主従関係を
再確認する。

生後3週〜4ヶ月の「社会化期」の重要性!

社会化期(生後3週〜16週)は、「感受期のゴールデンタイム」とも呼ばれ、犬の一生を左右するほど重要な時期です。
この時期に適切な経験をさせることが、問題行動の予防に直結します。

様々な人・環境に慣れさせる

子犬は、この時期に出会ったものや経験したことを「安全か、危険か」として記憶します。

  • 人: 様々な年齢、服装、動き方の人(子ども、高齢者、帽子を被った人など)に穏やかに接する機会を設ける。
  • 環境: 自動車や電車の音、掃除機、インターホン、カサカサという音など、日常生活で遭遇する様々な音や光に慣れさせる。
  • 注意: ワクチンプログラムが完了するまでは、地面に降ろさず、抱っこして安全な場所から見せたり聞かせたりすることが基本です。

犬同士のコミュニケーションを学ぶ

他の穏やかな成犬と触れ合うことで、「噛む強さの加減(バイト・インヒビジョン)」や、
わんちゃん同士の、適切な挨拶の仕方を学びます。

  • パピークラスの活用: 感染症のリスクが低い、管理された環境(動物病院やしつけ教室主催のパピークラス)で、安全に他の犬と交流させましょう。

若齢期(第二次反抗期)の「心の変化」

生後4ヶ月を過ぎ、体つきがしっかりしてくる若齢期(おおよそ4ヶ月〜1歳半)は、精神的にも大きく変化します。

第二次反抗期(思春期)

人間でいう思春期にあたり、「急に言うことを聞かなくなる」「呼んでも無視する」といった行動が増えます。

  • 原因: 好奇心や自立心が芽生え、「本当に飼い主がリーダーなのか?」と試している状態です。
  • 対応: 叱るのではなく、一貫した態度でしつけを徹底し、ルールを再確認させることが重要です。
    指示に従ったら大げさに褒めるなど、ポジティブな方法で取り組みましょう。

性成熟とホルモンの変化

オスはマーキングやマウンティングが始まることがあり、メスは発情期を迎えます。

  • 対応: 望まない妊娠を防ぎ、将来的な病気のリスクを下げるため、避妊・去勢手術を検討する時期です。
    手術の時期については、必ず獣医師と相談しましょう。

成長期の「体の変化と注意点」

体の成長は犬種によってスピードが大きく異なりますが、特に注意すべき点を理解しておきましょう。

歯の生え替わり(約4〜6ヶ月)

  • 変化: 子犬の鋭い乳歯から、丈夫な永久歯に生え替わります。
  • 対応: 歯がムズムズするため、何でも噛みたがる(噛み癖)行動が強くなります。
    安全なおもちゃを与え、家具などを噛んでいたらすぐに代わりのおもちゃに誘導し、
    「噛んでも良いものと悪いもの」を教えましょう。

骨格の成長(関節への負担)

大型犬や超大型犬は、体が重くなるスピードが速いため、過度な運動は関節に負担をかけます。

  • 注意: 成長期には、激しいジャンプや階段の上り下り、長時間のジョギングは避けましょう。骨の成長が終わるまでは、関節に優しい運動を心がけてください。

「いつまで子犬か」の目安

犬種によって差はありますが、一般的に以下の時期が成犬の目安です。

  • 小型犬・中型犬: 生後約10ヶ月〜1年で体の成長がほぼ完了します。
  • 大型犬・超大型犬: 生後約1年半〜2年かけてゆっくりと体が完成します。

まとめ:子犬の成長は「学びの機会」

成長フェーズ期間飼い主の最も重要な役割
社会化期生後3週〜4ヶ月「安全な刺激」をたくさん
経験させ、社会への順応性を高める(性格の土台作り)。
若齢期生後4ヶ月〜成犬一貫したしつけ
リーダーシップを示し、
第二次反抗期を乗り越える。
全期間生後〜成犬まで過度な運動(ジャンプ、
長距離走)を避け、
特に大型犬は関節に配慮する。

子犬の成長期は、愛犬が世界を学び、生涯のパートナーとして成長していく、かけがえのない時間です。

それぞれのフェーズで適切な関わり方をすることで、愛犬は自信を持ち、穏やかで社会性の高い
成犬へと育っていくでしょう。