【食事の量】ドッグフード、どれくらいあげればいい?適正量と与え方の基本!

室内犬の飼い方
<strong><span class="fz-16px">飼い主さん</span></strong>
飼い主さん

ドッグフードの袋に書いてある通りにあげているけど、
うちの子、ちょっと太ってきたみたい…

愛犬の健康を維持するために、毎日のドッグフードの量を適切に管理することは欠かせません。

しかし、パッケージの量はあくまで目安であり、愛犬の「個体差」や「生活習慣」に合わせて量を調整することが、飼い主さんの大切な役割です。

量が多すぎると、肥満になり関節や心臓に負担がかかります。
少なすぎると、体力が低下し、元気もなくなってしまいます。

この記事では、難しい計算は一切抜きで、愛犬の体型をチェックするだけで「本当に必要な食事量」を見つける方法と、肥満を防ぐためのシンプルな給与ルールを、わかりやすく解説します。

まず知っておくべき「3つの常識」

ドッグフードのパッケージに頼る前に、以下の3つの基本ルールを理解しましょう。

量が同じでも太るのは「生活習慣」のせい

同じフード、同じ量を与えても、わんちゃんの代謝や活動レベルによって必要なカロリーは異なります。

  • 避妊・去勢手術後: 術後は代謝が落ち、太りやすくなります。
    手術前と同じ量を与えていると、多くの場合カロリーオーバーです。
  • 運動量の変化: 散歩の時間が短くなった、遊ぶ機会が減ったなど、運動量が減れば、当然食事の量も減らす必要があります。

おやつは「食事の一部」と考える

多くの飼い主さんが見落としがちなのが、おやつのカロリーです。
おやつは、ドッグフードに「追加」するものではありません。

  • 原則: おやつやトッピング(ウェットフードなど)を与えたら、そのカロリー分だけ、必ずドッグフードの量を減らす必要があります。
  • ルール: おやつで与えるカロリーは、1日の総カロリーの最大10%までに抑えるのが理想です。

愛犬が「欲しがる」=「足りていない」ではない

わんちゃんは満腹中枢が働きにくく、本能的に目の前にあるものを食べようとします。

「もっと欲しがっているから」とつい多めにあげてしまうのは、肥満の大きな原因になります。

難しい計算不要!「体型チェック(BCS)」で調整する!

愛犬に与える量が適正かどうかは、体重計よりも体型を見て判断します。
これをボディコンディションスコア(BCS)といい、食事量を調整する際の最も重要な判断基準です。

以下の3つのチェックポイントを、愛犬の体に触れて確認しましょう。

チェック①:肋骨(あばら骨)を触る

理想的な体型肥満のサイン
手のひらで軽く触れただけで、
薄い布越しに骨を感じる
強く押さないと肋骨が触れない、
または脂肪が厚いと感じる。
フード量【調整】のみフードの量を5~10%減らす

チェック②:ウエスト(腰のくびれ)を見る

理想的な体型肥満のサイン
真上から見て、肋骨の後ろ側がくびれている
ことがはっきりわかる。
くびれがなく、全体的に樽のように丸い、
あるいは腰のあたりが膨らんでいる。
フード量【調整】のみフードの量を5~10%減らす

チェック③:腹部の吊り上がりを見る

理想的な体型肥満のサイン
真横から見て、胸部からお腹にかけて
腹部が適切に吊り上がっている(たるんでいない)。
お腹がたるんで下がっている、
または胸部と腹部の境界線がわからない。
フード量【調整】のみフードの量を5~10%減らす

もし愛犬が痩せすぎている(骨がごつごつ触れる)場合は、逆に量を5~10%増やし、
2週間ごとに再チェックしながら調整を繰り返しましょう。

ライフステージ別!与え方の基本ルール

わんちゃんは、一生を通じて必要なカロリーや栄養が変わります。

子犬(成長期)

  • 目標: 骨格や筋肉をしっかり成長させる。
  • 与え方: 成犬よりはるかに多くのカロリーが必要です。
    パッケージの給与量に縛られず、体型チェックをしながら調整します。
    消化器への負担を減らすため、一日3〜4回に分けて与えます。

成犬(維持期)

  • 目標: 適正体型(BCS)を維持する。
  • 与え方: 一日2回に分けて与えるのが一般的です。
    体型チェックを習慣化し、運動量が変わったらすぐに量を調整する意識を持ちましょう。

シニア犬(高齢期)

  • 目標: 筋肉量を維持しつつ、内臓への負担を減らす。
  • 与え方: 活動量が落ちて代謝が低下するため、成犬期よりもさらにフードの量を減らす必要があります(パッケージの目安量よりも少なくて済むことが多い)。
    消化機能が衰えるため、一日3回に分けて少量ずつ与えたり、ぬるま湯でふやかして食べやすくしたりする工夫も大切です。

肥満を防ぐ「3つの食事管理のコツ」

計測は必ず「計量器」で

「だいたいこのくらい」と目分量で与えると、必ず量がズレて過剰給餌になります。

フードは必ずキッチンスケール(計量器)で測り、正確なグラム数を守って与えましょう。

おやつは「ご褒美」に使う

おやつをただ与えるのではなく、「しつけのご褒美」や「知育トイ」に少量ずつ活用しましょう。
おやつは、愛犬とのコミュニケーションや脳の活性化に役立ちます。

  • 賢い使い方: 1つのおやつを細かく割って、何度もご褒美として使うことで、満足度を維持しつつカロリーを抑えられます。

ご飯皿は「置きっぱなし」にしない

常にフードが皿にある状態(自由採食)にすると、わんちゃんはいつ食べてもいいと学習し、必要以上に食べてしまう傾向があります。

  • ルール: 食事の時間を決めて(例えば15分間)、時間が過ぎたら、皿の中にフードが残っていても一度片付けます
    これにより、わんちゃんは「この時間に食べきらなければならない」と学習し、食事リズムが整います。

まとめ:食事管理は「体型」と「愛情」が鍵!

項目食事管理の目的飼い主が守るべき行動
量の決定パッケージではなく、
愛犬の個別の必要量を知る。
難しい計算はせず、肋骨の触り具合とウエストのくびれを見て量を調整する。
給餌回数消化器への負担を減らし、
安定したリズムを作る。
成犬は一日2回
子犬とシニア犬は3〜4回に分けて与える。
肥満予防おやつやトッピングによる
カロリーオーバーを防ぐ。
おやつは1日の総カロリーの10%未満に抑え、与えた分だけフードの量を減らす。

愛犬の健康は、飼い主さんの毎日の食事管理にかかっています。

今日から「見て、触って」体型をチェックする習慣をつけ、愛犬がずっと元気に過ごせるようにサポートしていきましょう。

食事量で心配なことがあれば、いつでもかかりつけの獣医師に相談してください。

わんちゃんが、長生きするための何よりの贈り物になります。

これからも、このブログではわんちゃんを飼うための役立つ情報を発信していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。