
飼い主さん
小さくても気が強い

飼い主さん
遊ぶのは大好きだけど、
指示は聞かないことがある
テリア(Terrier)とは、ラテン語で「大地」や「土」を意味する”Terra”に由来します。
その名の通り、彼らはアナグマやネズミ、キツネといった地中に潜む害獣を追い出し、仕留めるために改良された勇敢なハンターの血を引いています。
このグループには、ジャック・ラッセル・テリア、ヨークシャー・テリア、ミニチュア・シュナウザーなど、多種多様なサイズと被毛を持つ犬種が含まれますが、共通しているのは、「テリア・スピリット」と呼ばれる恐れを知らない勇敢さ、高い集中力、そして一筋縄ではいかない頑固さです。
この記事では、テリア・グループのルーツと、彼らが持つ独特の気質を解説します。
そして、この強烈な個性を理解し、適切にエネルギーを発散させながら信頼関係を築くためのしつけのヒントを紹介します。
テリア種のルーツと「テリア・スピリット」
テリア種は、その役割に応じて「大きく」「小さく」改良されましたが、地中に潜るハンターとしての本能は共通しています。
ルーツ:地中での単独猟
- 役割: 狭い巣穴に入り込み、獲物と一対一で対峙し、仕留める能力が求められました。そのため、彼らは非常に勇敢で、高い自立心を持ち、痛みや恐怖に強いという特性を発達させました。
- 行動特性: 巣穴を掘るための「穴掘り本能」、獲物を追いかける「追跡本能」、獲物を捕らえる「咬みつき本能」が非常に強いです。
「頑固さ」の理由
テリア種は、訓練士や飼い主の指示よりも「自分の判断」を優先する傾向があります。これは、地中で獲物を前にした際、飼い主の指示を待たずに即座に判断・行動しなければ命に関わるという歴史的背景があるからです。
- テリア・スピリット: 訓練性能が高い他の犬種と異なり、「命令に従うこと」よりも「自分で考えること」を重視する気質を指します。
テリア種の性格傾向と「問題行動」への対策!
テリア種との生活では、その強い本能を理解し、適切に満たしてあげることが問題行動の予防につながります。
高い運動要求と「破壊行動」
- 傾向: 体が小さくても運動量は非常に多く、特にジャック・ラッセル・テリアなどは、驚くほどの持久力と俊敏性を持っています。エネルギーを発散できないと、家具や壁を掘ったり噛んだりする破壊行動につながりやすいです。
- 対策: 単調な散歩だけでは不十分です。ドッグランで思い切り走らせる、ボール遊びやアジリティなどの「ゲーム性のある運動」を取り入れ、集中力と体力を同時に使うようにしましょう。
「吠え」と「唸り」への対応
- 傾向: 見慣れない音や動きに対して、勇敢に立ち向かおうと吠える警戒心が強いです。また、頑固さから所有欲が強く、おもちゃやフードに近づくと唸ることがあります。
- 対策: 幼少期からの社会化を徹底し、「リーダーシップ・トレーニング」で愛犬の「番犬モード」をコントロールできるように教えます。おもちゃやフードへの所有欲が強い場合は、交換トレーニング(おもちゃを離したら、より良いものと交換する)が有効です。
他のわんちゃんへの強気な態度
- 傾向: 自分より大きなわんちゃんにも物怖じせず向かっていく傾向があります(特に同性間)。
- 対策: 散歩中は、他のわんちゃんに不用意に近づかせず、必ず飼い主の横を歩くトレーニング(ヒールポジション)を徹底し、飼い主が状況をコントロールしていることを示しましょう。
テリア種のしつけ方の基本原則!
テリア種を上手に飼うには、「力ずくでねじ伏せる」のではなく、「頭を使って納得させる」接し方が効果的です。
訓練は「ゲーム」として行う
- ヒント: テリア種は、退屈で単調な訓練を嫌います。「待て」や「伏せ」も、「短い時間で集中させ、成功したら最高の報酬を与える」というゲーム形式で楽しく行いましょう。
- アジリティやフライボールなど、飼い主と協力して行うスポーツは、彼らの能力を最大限に引き出し、服従心も高まります。
一貫性と明確なルール
- ヒント: 頑固なテリア種は、一度許したことは二度と忘れず、ルールの曖昧さを突いてきます。「昨日はソファに乗れたのに、今日はダメ」といった一貫性のないルールは、飼い主への信頼を損ねる原因になります。
- 家族全員でルールを共有し、「何をしてもいいか、ダメか」を明確にしてください。
穴掘り本能を満たす、代替案
- ヒント: 庭を掘ってしまう場合は、特定の場所(砂場など)だけ掘っても良いというルールを教えるか、ノーズワーク(嗅覚を使ったフード探し)で土を掘る代わりに探索欲を満たしてあげましょう。
まとめ:テリア種と豊かな関係を築くために!

| テリア種との共生の心得 | 目的と効果 | 飼い主がすべき具体的な行動 |
| 1. 高い運動要求を満たす | 破壊行動や吠えといった問題行動を防ぐ。 | 単調な散歩だけでなく、ボール遊びや追いかけっこなどゲーム要素を取り入れる。 |
| 2. 「頑固さ」を尊重する | 訓練へのモチベーションを維持し、信頼関係を築く。 | 罰則ではなく最高の報酬を使い、訓練をゲームとして楽しく行う。 |
| 3. 穴掘り・追跡本能を代替 | 満たされない本能による逸走や破壊を防ぐ。 | 室内でノーズワークを導入し、嗅覚と探索欲を十分に満たしてあげる。 |
勇敢で快活なテリア種は、飼い主の生活を明るく賑やかにしてくれます。彼らの生まれ持った「テリア・スピリット」を理解し、適切に導くことで、最高のパートナーになるでしょう。


