
飼い主さん
一度匂いを嗅ぎつけると、
呼んでも戻ってこない

飼い主さん
突然走り出す俊足に、
リードが手から離れそうになる
ハウンド・グループ(猟犬)は、人間と共に獲物を追跡し、発見するために特化された犬種たちです。彼らは追跡の手段によって大きく二つに分けられます。
- セントハウンド(Scent Hound): 嗅覚を頼りに獲物を追う猟犬(ビーグル、バセット・ハウンド、ダックスフンドなど)。
- サイトハウンド(Sight Hound): 視覚と驚異的なスピードを頼りに獲物を追う猟犬(グレイハウンド、サルーキなど)。
この記事では、これらハウンド・グループが持つ強烈な「追跡本能」と、それが室内生活でどのように現れるかを解説します。
そして、彼らが持つ本能を理解し、逸走や事故を防ぎながら、そのエネルギーを健全に満たすための飼い方のヒントを紹介します。
ハウンド・グループってどんな犬?基本の特徴!
ハウンド種は、自立して獲物を追いかけることに喜びを感じる犬種です。
セントハウンド:嗅覚の世界の住人
- ルーツ: 獲物の匂いを追い、獲物が潜む場所まで人間を誘導する役割。
- 特性: 一度匂いに集中すると、周りの音(飼い主の声を含む)が完全に遮断されます。この「匂いに対する頑固さ」が、呼んでも戻らない(呼び戻しが効きにくい)原因です。
サイトハウンド:スピードと視界
- ルーツ: 広大な平原で、獲物を視界に捉えた瞬間に時速60kmを超えるスピードで追いかける役割。
- 特性: 獲物を見つけると、反射的に追跡を開始します。この爆発的な追跡本能が、リードを離した際の逸走事故の最大の原因となります。
ハウンド種との生活で、注意すべきこと!
セントハウンドの「吠え」と「遠吠え」
- 傾向: 群れで行動していた歴史から、遠吠えをすることがあります。また、ビーグルやダックスフンドは、獲物を発見した合図として吠える(コール)本能が強く、無駄吠えにつながりやすいです。
- 対策: 吠えを完全に無くすのは困難ですが、興奮しているときに構わない、匂い探しゲームで本能を満たすことで、要求吠えを減らしましょう。
サイトハウンドの「逸走(逃走)」リスク
- 傾向: 追跡本能が発動すると、飼い主の声は全く届きません。一度走り出すと、そのスピードと持久力から、捕まえることはほぼ不可能です。
- 対策: ドッグランなどの柵で囲まれた安全な場所以外では、絶対にリードを離さないことを徹底します。散歩中は、首輪とハーネスのダブルリードの使用を強く推奨します。
「匂い」と「動体」の充足
- 傾向: どちらのタイプも、その本能を満たせないとストレスから破壊行動や問題行動を起こします。
- 対策: セントハウンドにはノーズワーク、サイトハウンドには安全な場所での全力疾走を定期的に提供することが、精神的な安定につながります。
ハウンド種のための「しつけの鍵」
呼び戻し(リコール)の徹底
- ヒント: セントハウンドに対しては、「匂い」よりも魅力的で、一瞬で与えられる最高の報酬(例:生肉、特別なチーズなど)を使って、呼び戻しを練習します。
- サイトハウンド: 追跡本能が発動した状況で呼び戻すのは不可能に近いため、安全な場所でリードを使って確実な成功体験を積み重ねましょう。
環境とリードへの慣れ
- ヒント: サイトハウンドは、室内では比較的おとなしく寝ていることが多いですが、散歩中は突然の追跡に備え、飼い主の横で歩くトレーニングを徹底します。
- セントハウンド: 散歩中に立ち止まって匂いを嗅ぐ行動は、彼らの仕事であることを理解し、「匂いを嗅ぐ時間」と「飼い主について歩く時間」のメリハリをつけましょう。
まとめ:ハウンド犬と豊かに暮らすために!

| ハウンド種との共生の覚悟 | 目的と効果 | 飼い主がすべき具体的な行動 |
| 1. 匂いと動体への理解 | 本能を否定せず、健全な形で満たしてあげる。 | ノーズワークと全力疾走を生活に組み込む。 |
| 2. リードの絶対的確保 | 逸走による事故をゼロにする。 | 柵で囲まれた場所以外ではリードを外さない。ダブルリードを常用する。 |
| 3. 吠えと遠吠えへの配慮 | 近隣トラブルを防ぎ、室内での安心感を守る。 | 防音対策を行い、吠えの原因となる刺激を減らす。 |
ハウンド種は、彼らの本能を理解し、満足させてあげれば、非常に愛情深く、魅力的なパートナーになります。彼らのルーツを尊重した飼い方で、彼らの持つエネルギーをポジティブな方向へ導きましょうね。


