「犬のフィラリア予防はなぜ必要?」症状の恐ろしさと予防薬の選び方

「犬のフィラリア予防はなぜ必要?」症状の恐ろしさと予防薬の選び方 病気・けが
「犬のフィラリア予防はなぜ必要?」症状の恐ろしさと予防薬の選び方
飼い主さん

去年は大丈夫だったから、
今年は飲ませなくてもいいかな?

「犬のフィラリア予防はなぜ必要?」症状の恐ろしさと予防薬の選び方
飼い主さん

毎月のことだから、つい忘れがち…

フィラリア症は、予防さえすれば防げる病気ですが、もし感染してしまうと愛犬の命と心臓に深刻なダメージを与える恐ろしい病気です。特に、近年は温暖化の影響で蚊の活動期間が長期化しており、都市部や室内犬であっても感染リスクは決してゼロではありません。

この記事では、フィラリア症の恐ろしい進行過程を再確認し、なぜ予防薬が絶対に必要かを解説します。
そして、愛犬の性格やライフスタイルに合った予防薬の選び方と、予防を始めるべき時期について、分かりやすくお伝えします。

フィラリア症とは?犬に起こる怖い病気

フィラリア症は、蚊を媒介として犬の体内に侵入した寄生虫が、最終的に心臓や肺動脈に寄生する病気です。

目に見えない恐ろしい進行

  • 感染経路: フィラリアの幼虫を持った蚊がわんちゃんを刺すことで、幼虫(ミクロフィラリア)が体内に侵入します。
  • 潜伏期間: 幼虫はわんちゃんの体内を移動しながら成長し、数ヶ月かけて心臓や肺動脈にたどり着きます。この時点では、ほとんど症状は現れません
  • 心臓へのダメージ: 成長したフィラリアの成虫(そうめん状の白い糸状の虫)が心臓の血管内に絡みつき、血液の流れを堰き止めてしまいます。

症状が現れた時には手遅れ

フィラリアの数が増えると、以下のような深刻な症状が現れ、生活の質(QOL)は著しく低下します。

  • 乾いた咳: 軽い運動や興奮時、肺の血流が悪くなることで咳が出る。
  • 疲れやすい: 散歩中にすぐに座り込む、活発さがなくなる。
  • 重度の症状: 腹水が溜まりお腹が膨らむ、呼吸困難血尿、そして突然死のリスクが高まります。

重症化した場合の治療は、外科手術で心臓から虫を取り除くリスクの高い方法しかなく、完治しても心臓へのダメージは残ります。だからこそ、感染を防ぐ「予防」が唯一にして最善の対策なのです。

予防薬は「駆虫薬」である!

フィラリア予防薬を「ワクチン」のようにイメージされる方もいますが、その仕組みを正しく理解することが大切です。

予防薬の仕組み

  • 感染阻止ではない: 予防薬は、蚊に刺されるのを防ぐ薬ではありません。
  • 幼虫を駆除する薬: 蚊に刺されて体内に侵入した「先月分の幼虫」が、心臓にたどり着く前に駆除するための薬です。
  • 毎月必要な理由: 薬の効果が持続するのは約1ヶ月間です。そのため、蚊の活動期間中、毎月投薬することで、侵入した幼虫を確実にリセットしなければなりません。

予防を始める時期

  • 基本: 蚊が出始めた1ヶ月後から、蚊がいなくなった1ヶ月後までの投薬が原則です。
  • 地域差: 温暖な地域では蚊の活動期間が長く、ほぼ通年の予防が必要になる場合もあります。必ずかかりつけの獣医師に相談して、正しい期間を確認しましょう。
  • 最初の検査: 予防薬を始める前に、必ず血液検査で「昨年以前に感染していないか」を確認する必要があります。もし感染している状態で予防薬を飲むと、体内の幼虫が一気に死滅し、ショック症状を引き起こす危険性があるためです。

後悔しないフィラリア予防薬の選び方

予防薬には様々な種類があり、愛犬の性格やライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

予防薬の種類特徴とメリットこんなわんちゃんにおすすめ
経口タイプ(錠剤・チュアブル)食べるおやつ感覚で与えられるものが多く、投薬が容易。効果が確実。食べることに抵抗がないわんちゃん、多頭飼いで薬を区別しやすいわんちゃん。
スポットタイプ(滴下)首筋に垂らすだけで、飲み込ませる必要がない。ノミ・マダニの予防も同時にできるものが多い。薬を飲みたがらないわんちゃん、皮膚疾患がなく、皮膚への刺激に強くないわんちゃん。

【注意点】

  • 体重管理: 予防薬は体重に応じて用量が変わります。体重が変動しやすい子犬や成長期、ダイエット中のわんちゃんは、定期的に体重測定を行い、適切な量の薬を投与してください。
  • ノミ・マダニとの同時予防: フィラリア予防薬の中には、ノミ・マダニも同時に駆除できるタイプがあります。散歩に行く機会が多いわんちゃんは、この複合薬を選ぶと手間が省けて便利です。

まとめ:フィラリア予防は愛犬を守る最低限の備え

「犬のフィラリア予防はなぜ必要?」症状の恐ろしさと予防薬の選び方
愛犬の命を守る約束目的と効果飼い主がすべき具体的な行動
1. 毎年検査を行う感染していないかを確認し、ショック症状の危険を避ける。予防期間開始前に、必ず獣医師による血液検査を受ける。
2. 正しい期間投薬体内の幼虫を確実に駆除し、心臓への侵入を防ぐ。蚊がいなくなった後1ヶ月まで、投薬を忘れないようにカレンダーやリマインダーを活用する。
3. 体重を管理する薬の効果を最大限に発揮し、投薬ミスを防ぐ。投薬前に体重を測定し、獣医師の指示通りの用量を与える。

フィラリア予防は、愛犬に対する飼い主様の最も重要な責任の一つです。毎月の手間を惜しまず、愛犬の心臓と健康を守りましょうね。