はじめに|「長生きしてくれてありがとう」と思える時間
13〜15歳編では、超高齢期を穏やかに支える暮らしについてお話ししました。
16歳以上になると、室内犬はご長寿期・最晩年期と呼ばれる段階に入ります。
この時期は、
- 寝ている時間がほとんどになる
- 歩くことが難しくなる
- 食事量が大きく変わる
など、これまでとは大きく違う日常になることも少なくありません。
この記事では、16歳以上の室内犬と、最期まで穏やかに過ごすための考え方を中心に、
生活・介助・健康管理・心の向き合い方までを丁寧にまとめます。
16歳以上|ご長寿期に見られる変化
変化は「生きてきた証」
16歳を超えると、
- 自力で立てない
- 反応がゆっくりになる
- 食べられる量が少なくなる
といった変化が、日常になります。
これらは「衰え」ではなく、長く生きてきた証でもあります。比べる必要はありません。今のその子を、そのまま受け止めることが大切です。
歩きにくさや関節の痛みを和らげる日常ケアの考え方は、
👉 「犬の変形性関節症(OA)を和らげる自宅ケア」サプリと痛みが出にくい散歩法!
をご覧ください。
生活環境は「完全サポート」を前提に
16歳以上の室内犬には、自力での行動を前提にしない環境づくりが必要になります。
意識したいポイント
- 寝床は常に清潔で体圧を分散できるもの
- 寝返りしやすいスペース
- 温度・湿度管理を徹底する
「動けないこと」ではなく、快適に過ごせることを最優先に考えましょう。
食事は「栄養」より「その子のペース」
この時期の食事は、
- 食べられるものを
- 食べられる量だけ
- 食べられるタイミングで
が基本になります。
- 介助しながら少量ずつ
- 好きな香りや味を優先
- 水分補給をこまめに
食べること自体が大切な時間になります。
体調変化を穏やかに受け止め、後悔しないケアの考え方は、
👉 「シニア犬との暮らし方ガイド」老犬ケアの基本(食事・運動・介護)!
をご覧ください。
排泄・体位変換などの介助
16歳以上では、
- おむつの使用
- 排泄介助
- 体位変換
が必要になることもあります。
失敗や手間が増えても、それは決して「大変なこと」だけではありません。支え合って生きている時間でもあります。
健康管理は「苦痛を減らす」視点で
ご長寿期の健康管理は、
- 延命よりも苦痛の軽減
- 通院の負担を考える
- 獣医師と相談しながら判断
することが大切になります。
「治す」よりも、穏やかに過ごすための医療を選ぶ視点を持ちましょう。
心のケアは「そばにいること」
16歳以上の室内犬にとって、
- 飼い主さんの声
- 触れられる安心感
- いつもの匂い
が、何よりの支えになります。何かをしなくても、そばにいるだけで十分な時間です。
超高齢期に向けた心構えと日常ケアの基本は、
👉 【室内犬の飼い方】超高齢期を穏やかに支える暮らし|13〜15歳編
をご覧ください。
飼い主さん自身の気持ちとの向き合い方
この時期は、
- 不安
- 寂しさ
- 後悔
など、さまざまな感情が湧いてきます。でも、
- ここまで一緒に生きてきたこと
- 今もそばにいること
- 大切に想っていること
それ自体が、十分すぎるほどの愛情です。
お別れを意識し始めたときに
16歳以上になると、「いつか」を考える瞬間が増えます。
そのときは、
- ひとりで抱え込まない
- 獣医師や周囲に相談する
- 自分の気持ちも大切にする
ことを忘れないでください。
まとめ|16歳以上は「生きてきた時間に寄り添う」

16歳以上の室内犬との暮らしは、
- できることを増やす時間ではなく
- できなくなったことを受け入れ
- そばにいる時間を大切にする
時期です。
最期まで、
「一緒にいてくれてありがとう」そう思える毎日を、静かに重ねていきましょう。


