【いたずら防止】家具や壁をボロボロにしない!室内犬のいたずら対策!

室内犬の飼い方
<strong><span class="fz-18px"><span class="fz-16px">飼い主さん</span></span></strong>
飼い主さん

ソファの角がボロボロに…
壁紙をバリバリ剥がされた…
留守番中にゴミ箱を漁るのが止められない!

室内で愛犬と暮らす飼い主さんにとって、「いたずら(破壊行動)」は最も深刻な悩みの種の
一つです。
高価な家具が傷つけられたり、電気コードを噛まれたりすれば、愛犬の安全にも関わる
重大な問題です。

しかし、わんちゃんにとって「噛む」「掘る」「漁る」といった行動は、彼らの本能的な欲求(探索欲求、狩猟本能、口腔欲求)を満たすための、自然な行動です。
私たちは、愛犬のこの欲求を「なくす」のではなく、「適切なものに置き換える」必要があります。

この記事では、愛犬のいたずらが起こる3つの根本原因を特定し、環境を整える「いたずら予防策」と、いたずら行動を「良い行動」に置き換える具体的なトレーニング方法を徹底解説します。

いたずらの裏にある「3つの根本原因」

いたずらを防ぐ第一歩は、「なぜ」愛犬がその行動を取っているのかという原因を知ることです。

エネルギー不足と運動不足

  • 原因: 散歩や運動の時間が短く、有り余った体力とエネルギーを発散できないとき。
  • 行動: 破壊行為は、この余ったエネルギーを解消するための「自己流の発散方法」です。
    特に若いわんちゃんや、活発な犬種によく見られます。

精神的な不安とストレス

  • 原因: 留守番中の強い不安(分離不安)や、飼い主とのコミュニケーション不足による
    ストレス。
  • 行動: 自分の落ち着きを取り戻すために、毛布やクッションなど飼い主のニオイのついたものを噛んだり、部屋をウロウロした後に壁を掘るといった行動に繋がることがあります。

本能的な欲求(噛む・掘る・探索)

  • 原因:
    • 噛む(口腔欲求): 子犬の歯の生え替わり時期や、成犬のストレス解消、暇つぶし。
    • 掘る(探索欲求): 穴を掘って獲物や大切なものを隠したいという本能。
    • 漁る(探索欲求): 食べ物や面白いものを探したいという本能。

いたずらから愛犬を守る「環境対策と予防」

愛犬の命を守り、いたずらの機会を物理的に排除するための「予防」は、しつけよりも先に実践すべき重要事項です。

「噛まれたら困るもの」の徹底排除

  • 電気コード: 感電の危険がある電気コードは、コードカバーで覆うか、家具の裏などに隠して愛犬が届かないようにします。
  • 貴重品・危険物: スマホの充電器、リモコン、本、靴、子犬が飲み込む可能性のある小さなものなどは、わんちゃんの行動範囲から完全に片付けます。
  • ゴミ箱: 留守番中に漁られないよう、蓋つきでわんちゃんが開けられないタイプのものに
    変更するか、愛犬が入れない場所に置きます。

家具や壁への物理的対策

  • 壁・柱: わんちゃんが壁や柱を噛む場所には、木製のガードや、剥がれにくい
    硬質の壁紙保護シートを貼るなどして、物理的にアクセスさせないようにします。
  • 家具の角: わんちゃんが噛みやすい家具の角には、苦味スプレーを塗布してわんちゃんが
    嫌がるようにするか、布やカバーで覆って噛みづらくします。

「隔離スペース」の活用

特に子犬や留守番中のいたずらには、「クレートやサークル」を活用した
安全地帯(セーフルーム)の隔離が最も有効です。

  • 目的: いたずらをさせないことだけでなく、愛犬の安全精神的な安心感を確保するためです。
  • 使用法: 留守番中や飼い主が目を離す間は、水、寝床、安心できるおもちゃを用意したサークル内で過ごさせます。

行動を置き換える「ポジティブ・トレーニング」

いたずら行動を叱るだけでは逆効果です。
「これを噛むのはダメ、代わりにこれを噛むのはOK」と教えるのが基本です。

「代用品」の徹底活用(口腔欲求の解消)

愛犬が噛みたがっている欲求を、安全で長持ちする代用品で解消します。

  • 選び方: わんちゃんの好みと、噛む力に合わせた知育トイ(コングなど)や、
    耐久性の高い噛むおもちゃを用意します。
  • タイミング: 愛犬が暇そうにしているときや、いたずらを始める直前に、代用品をそっと
    与えます。「これを噛んでいれば、飼い主さんが構ってくれる」という学習に繋げます。

「間違った行動」への対処法

もし家具や壁を噛んでいる現場を見つけても、大声で叱るのはNGです。

  • 無視と誘導: 叱ると「構ってもらえた」と勘違いする可能性があるため、静かに愛犬の名前を呼んで、いたずらから注意を逸らします。
  • 即座の切り替え: 愛犬が噛むのをやめたら、すぐにおもちゃなどの代用品を与えます。
    そして、代用品を噛み始めた瞬間に、「賢いね!」と穏やかに褒めてあげましょう。

ノーズワークで「探索欲求」を満たす

エネルギー不足や探索欲求からくるいたずらには、嗅覚を使った遊び(ノーズワーク)が非常に
有効です。

  • やり方: おやつやフードをタオルに包んだり、部屋のあちこちに隠したりして、愛犬に「探す」という知的な作業をさせます。
  • 効果: 嗅覚を使う遊びは、愛犬の脳を適度に疲れさせ、いたずらをしたいという余計なエネルギーを効果的に消費させることができます。

まとめ:いたずら対策の「3つの鉄則」

鉄則対策の目的飼い主が守るべき行動
1. 予防と隔離愛犬の安全確保と、いたずらの成功体験をさせない。危険なものや高価なものを
片付け、留守番中は
サークルやクレート
安全地帯に隔離する。
2. 欲求の解消いたずらの根本原因
(エネルギー、不安、本能)を取り除く。
毎日の散歩・遊び時間を
増やしノーズワークなどの頭を使う遊びを取り入れる。
3. 代替行動いたずら行為を適切な行動に置き換える。噛みたい欲求は耐久性の高いおもちゃで満たし、
間違ったものを噛んだら、
叱らずに静かに誘導する。

わんちゃんのいたずらは、必ず「理由」があります。

叱って止めさせるのではなく、その「理由」を満たしてあげることで、愛犬は心から満足し、いたずらの必要がなくなります。

愛犬の行動を理解し、お互いが快適に過ごせる環境を作っていきましょうね。