
飼い主さん
愛犬の気持ちはわかっているつもりだけど、
本当に伝わっているのかな?

飼い主さん
どうすれば愛犬にもっと安心感を与え、
信頼関係を築けるのだろう?
愛犬との生活の中で、私たちはしばしば、人間の言葉(音声)やジェスチャーだけで愛を伝えようとします。
しかし、わんちゃんは私たちよりもはるかに繊細で、「目線」「体の向き」「微細な表情」といった、私たちが見逃しがちな「犬語(ボディランゲージ)」を主要なコミュニケーション手段としています。
この犬語を正しく理解し、さらには私たち人間側からも「犬語」を使って接することで、愛犬は「この人は自分の言葉を理解してくれる、安全なリーダーだ」と認識し、信頼度は劇的に向上します。
この記事では、まず愛犬が発する「3大 犬語シグナル」の具体的な解読方法を解説します。
そして、私たち人間が「犬語」として接する際の具体的なコミュニケーション術を徹底解説します。
この応用編コミュニケーション術をマスターし、愛犬との絆を「信頼度120%」へと深めましょう。
愛犬が発する「3大 犬語シグナル」を解読する!
愛犬の感情は、単一の行動(しっぽを振るなど)ではなく、複数のシグナルを組み合わせた「複合的なメッセージ」として発信されています。
【視線・表情の犬語】「目」と「口」が伝える感情
| 状態 | 視線(目) | 口元・耳 | 示す感情 |
| 安心 | 柔らかく、瞬きを伴う視線 | 口元が緩み、リラックスした「笑い顔」 | 満たされている、落ち着いている |
| 不安・ストレス | 目を逸らす、頻繁な瞬き、白目が見える(カーミングシグナル) | 鼻をペロッと舐める、口角が引かれる、耳が後ろに倒れる | 緊張している、助けを求めている |
| 警戒・威嚇 | じっと見つめる(凝視)、目つきが鋭くなる | 歯茎が見える(歯を剥く)、唸り声を上げる | 強い緊張、相手への警告 |
【体勢・動きの犬語】体全体が発するメッセージ
- 遊びへの誘い: 「プレイバウ」(前足を低く、お尻を高く上げるポーズ)は、犬語で「一緒に遊ぼう!」という明確な誘いの言葉です。
- 服従・降参: お腹を見せる、体を低くする、顔を舐める行為は、「あなたに敵意はありません」という服従のサインです。
- リラックス: 横向きに寝る、手足を伸ばしてぐっすり眠る姿勢は、周囲を完全に信頼している証拠です。
【音声の犬語】吠え方で異なる「要求」と「感情」
- 高く短い吠え声: 「要求吠え」(遊んで、ごはんをくれ)や、興奮の表現。
- 低く持続的な唸り声: 「警告」(これ以上近づくな)。
攻撃の予告であるため、すぐに状況を把握し対処が必要です。 - 長く寂しげな遠吠え: 孤独や不安、あるいは遠くの仲間への呼びかけ。
人間側が使うべき「信頼度120%アップの犬語術」
愛犬の言葉を理解するだけでなく、私たち人間からも犬語を使って接することで、より深い信頼を築けます。
犬語の視線:アイコンタクトは「優しく」「短く」「カーブで」
- NG行為: 愛犬の目を真っ直ぐ、長く見つめること(凝視)は、犬語では「威嚇」や「挑戦」を意味します。
- OK行為: 柔らかい表情で短く目を合わせ、すぐに逸らす(カーミングシグナル)。
愛犬が不安そうにしていたら、あえて目を合わせないことで、「私は危険な存在ではないよ」というメッセージを送ります。 - ポイント: 褒める時だけアイコンタクトを使い、「愛の合図」として定着させましょう。
犬語の体勢:正面対決を避け、「斜め」で接する
- NG行為: 立ったまま愛犬の正面から頭の上へ手を出すことは、犬語では「プレッシャー」に
なります。 - OK行為:
- 体を斜めに向ける: 愛犬と接する際、自分の体を少し斜めに傾け、直角のプレッシャーを避けます。
- 低い姿勢で接する: 撫でる際は、腰を落として愛犬と同じ目線になり、下から優しく顎や胸元を撫でます。
- 体を斜めに向ける: 愛犬と接する際、自分の体を少し斜めに傾け、直角のプレッシャーを避けます。
犬語の空間:プレッシャーのない「リラックス空間」の提供
- NG行為: 愛犬が寝ているクレートやケージに無断で手を入れること。
- OK行為: 愛犬にとって、クレートやベッドは「絶対安全地帯」です。
ここに入っている時は、完全に放置し、休息の権利を尊重します。
これが、飼い主への揺るぎない信頼に繋がります。
犬語の音声:高い声で「興奮」を誘導しすぎない
- NG行為: 常に甲高い声や、過剰に興奮したトーンで愛犬に話しかけること。
これはわんちゃんの興奮レベルを不必要に高め、問題行動(飛びつきなど)につながる可能性があります。 - OK行為: 遊びや褒める時は明るいトーンで、普段の指示や落ち着かせる時は低く落ち着いたトーン(低い声は安心感を与える)で話しかけます。
トーン(声の調子)こそが犬語の音声の主成分です。
信頼を損なう「やってはいけないNG行動」
以下の行動は、愛犬の安全欲求と社会的欲求を著しく損ない、信頼関係にヒビを入れます。
不測の事態での「罰」や「体罰」
- 愛犬が粗相をしたり、噛みついたりした際に、反射的に大きな声で叱ったり、叩いたりすること。わんちゃんは、「なぜ叱られたか」ではなく、「飼い主が突然、予測不能な怒りをぶつけてきた」と解釈し、飼い主を恐れるようになります。
犬語の「カーミングシグナル」の無視
- 吠えている愛犬がペロペロ鼻を舐めたり、あくびをしたりしてストレスを示しているのに、そのサインを無視し、状況を改善しないこと。
愛犬は「自分のSOSが全く伝わらない」と孤独感を覚えます。
「強制的な抱擁」や過度なスキンシップ
- わんちゃんの頭を上から掴む、強く抱きしめる(特に子供による行為)など、わんちゃんが嫌がっているのに無理やり行うスキンシップは、わんちゃんにとっては拘束であり、不快な体験です。
まとめ:信頼度120%アップのための「3つの実践」

| 実践の柱 | 目的と効果 | 飼い主がすべき具体的な行動 |
| 1. 犬語の読解 | 愛犬のストレスや要求を 正確に把握する。 | 目線、耳、口元のサインを 総合的に観察する。 |
| 2. 犬語の使用 | プレッシャーを与えず、 安心感を伝える。 | 斜めの体勢で接し、威嚇的な凝視を避ける。 |
| 3. 予測可能性 | 「この人は安全だ」という 揺るぎない確信を与える。 | 感情的に叱ることを避け、 一貫したルールで接する。 クレート内は不可侵領域に する。 |
愛犬とのコミュニケーションは、言葉だけではありません。
彼らの「犬語」を理解し、人間側からも「犬語」で愛情と安心感を伝えることが、愛犬との絆を深め、揺るぎない信頼関係を築くための「超応用編」コミュニケーション術です。


