【健康】気づいてあげて!室内犬に多い病気と日々の健康チェック!

室内犬の飼い方
<strong><span class="fz-16px">飼い主さん</span></strong>
飼い主さん

うちの子は毎日一緒にいるから、
病気になってもすぐに気づけるはず…

病気のサインって
具体的にどんなものがあるんだろう?

愛犬の健康を維持し、長寿を全うさせるための鍵は、「病気の早期発見」に尽きます

わんちゃんは、野生の本能から「弱っている姿を見せない」ようにするため、病気の初期症状を隠すのが非常に上手です。

特に室内犬は、飼い主さんが少しの異変に気づいたときには、病気がかなり進行しているケースが少なくありません。

室内で生活するわんちゃんは、屋外犬とは異なる生活環境や遺伝的要因から、特定の病気にかかりやすい傾向があります。

この記事では、まず室内犬に特に多い「3大病気のリスク」を明確にします

次に、愛犬が病気のサインを隠していても見逃さないよう、飼い主が毎日行える「5つの健康チェック」を具体的に解説します。

日々のルーティンにこれらのチェックを取り入れ、愛犬の小さなSOSを見逃さずに、健康を守りましょう。

室内犬に特に多い「3大病気のリスク」

室内での生活環境や、小型犬に多い遺伝的要因から、以下の病気には特に注意が必要です。

【関節疾患】膝蓋骨脱臼(パテラ)と椎間板ヘルニア

  • リスク要因:
    • フローリング: 滑りやすいフローリングでの生活は、足腰に常に負担をかけ、膝蓋骨脱臼(小型犬に多発)や椎間板ヘルニアを引き起こす最大の原因です。
    • 抱っこからの落下: 高い位置からの落下や着地も、関節に大きなダメージを与えます。
  • 症状のサイン:
    • 歩行異常: 片足をスキップするように持ち上げる(パテラ)、段差を嫌がる。
    • 痛み: 抱き上げるときに「キャン!」と鳴く。

【口腔疾患】歯周病と口内炎

  • リスク要因:
    • 食事: 柔らかいウェットフードやおやつが多いと、歯垢が付きやすい。
    • 歯磨き不足: 毎日歯磨きをしないと、わずか3〜5日で歯垢が歯石に変わり、歯周病が進行します。
  • 症状のサイン:
    • 口臭: 急に口が臭くなる(悪臭)。
    • 食事の異常: 片側の歯でしか食べない、硬いものを食べなくなる、よだれの増加。

【生活習慣病】肥満と糖尿病

  • リスク要因:
    • 運動不足: 室内飼いのため、散歩や運動の時間が不足しがち。
    • 過剰な間食: 可愛いからと、ついついおやつや人の食べ物を与えすぎてしまう。
  • 症状のサイン:
    • 体重増加: 肋骨が触りにくくなる。
    • 飲水量の変化: 急に大量の水を飲むようになる(多飲)、それに伴い尿の量が増える(多尿)。これは糖尿病や腎臓病の代表的なサインです。

飼い主が毎日行える「5つの健康チェック」

愛犬の「いつもと違う」小さな異変をキャッチするための、具体的なチェック方法です。

「目ヤニ・鼻水」のチェック

  • 確認事項: 目ヤニや涙やけの量、色、粘度。鼻水が出ているか、色は透明か黄色か。
  • 異常のサイン: 黄色や緑色の粘度の高い目ヤニや鼻水は、感染症やアレルギーの可能性を示します。

「歯茎と口臭」のチェック

  • 確認事項: 歯磨きのついでに、歯茎の色(健康なピンク色か)、口臭の有無、歯の黄ばみや歯石の付着。
  • 異常のサイン: 歯茎が赤く腫れている(炎症)口臭がきつい歯がグラついている

「体表と皮膚」のチェック

  • 確認事項: ブラッシングや撫でている最中に、皮膚の赤み、フケ、脱毛、できもの(しこり)がないか、指の股や耳の裏、お腹など見えにくい場所まで触って確認する。
  • 異常のサイン: 特定の場所をしきりに舐める体にしこりや熱を持っている部分がある

「飲水量・排泄物」のチェック(量と質)

  • 確認事項: 1日に飲む水の量、尿の回数と量、便の硬さ・色・ニオイ。
  • 異常のサイン:
    • 多飲多尿: 異常な量の水を飲み、頻繁に排尿する場合(糖尿病、腎臓病)。
    • 便の変化: 軟便や下痢が続く、便に血や粘液が混じる。

「動作と元気」のチェック

  • 確認事項: 散歩や遊びへの意欲、歩き方、階段の上り下りの様子、睡眠時間。
  • 異常のサイン:
    • 元気消失: 遊びに誘っても乗ってこない、急に長時間寝るようになる。
    • 歩行異常: 足を引きずる、立ち上がりをためらう(関節の痛み)。

病気を寄せ付けない「予防対策」

日々のチェックと並行して、愛犬の病気を予防するための対策を講じましょう。

関節疾患の予防

  • 滑り止め: フローリングには滑り止めマットやカーペットを敷き詰め、滑りにくい環境を作ります。
  • 体重管理: 肥満は関節に大きな負担をかけます。食事と運動で適正体重を維持しましょう。

口腔疾患の予防

  • 毎日の歯磨き: 最低1日1回の歯磨きを習慣化し、歯周病を予防します。
  • デンタルケアグッズ: 歯磨きを嫌がる場合は、デンタルジェル、歯磨きガムなどを補助的に活用します。

定期的な健康診断

  • 成犬(8歳まで): 年に1回の定期健康診断(血液検査含む)。
  • シニア犬(8歳以上): 半年に1回の健康診断。わんちゃんの老化は人間よりも速いため、シニア期は検査頻度を上げ、早期発見に努めましょう。

まとめ:健康を守る「愛の3原則」

3原則目的と確認事項飼い主がすべき行動
1. 観察の眼犬が隠している病気のサインを見逃さない。「5つの健康チェック」を毎日のルーティンにする。
2. 環境の整備室内犬特有の病気(関節疾患)のリスクを減らす。滑り止め対策を徹底し、愛犬にとって安全な生活空間を作る。
3. 予防の徹底治療が必要になる前の段階で病気を防ぐ。毎日の歯磨きと、年齢に応じた定期的な健康診断を実施する。

愛犬の健康は、飼い主さんの日々の観察と愛情深いケアの上に成り立っています。

この記事のチェックリストを活用し、愛犬の「いつもと違う」小さな変化に気づいてあげることが、愛犬の長寿と幸せを守る最も確実な方法ですよ。