はじめに|「よくある症状」だからこそ、見極めが大切
「少しゆるいだけなら様子見でいい?」「すぐ病院に行くべき?」
わんちゃんの下痢・軟便は、食べ過ぎ・ストレス・軽い胃腸炎などで一時的に起こることもありますが、脱水や感染症、誤飲、内臓疾患など、早期対応が必要なケースも少なくありません。
本記事では、飼い主さんが迷いがちな
「放っておいて大丈夫?」「今すぐ受診すべき?」を、Q&A形式で分かりやすく整理します。
Q1. 1回だけの軟便。様子見していい?
A. 元気・食欲があり、嘔吐がなく、血が混じらない“単発の軟便”なら、短時間の様子見は可能です。
次の条件を満たしていれば、まずは落ち着いて観察しましょう。
家で確認するチェックポイント
- 水を自分から飲めている
- ぐったりしていない、歩き方は普段どおり
- 嘔吐がない
- 便に血・黒色が混じっていない
- 触って強く痛がる部位がない
※ただし、子犬・高齢犬・持病がある犬は、軽い下痢でも早めの相談が安心です。
Q2. どのくらい続いたら「病院に行くべき」?
A. 目安は「半日〜1日以上、改善しない」場合。小型犬・子犬は“半日”でも要注意です。
以下が重なるほど、受診の優先度は上がります。
- 何度も下痢をする/量が多い
- 水をあまり飲まない
- 元気がない、寝てばかりいる
- 食欲が落ちている
下痢・軟便のときにチェックすべき色・回数・状態の判断基準は、
👉 「色・形・頻度でわかる愛犬のSOS」下痢・血尿の見極めと、受診の目安!
をご覧ください。
Q3. すぐ受診すべき“危険サイン”は?
A. 次のいずれかがあれば、様子見せず早急に動物病院へ。
- 血便・黒色便(タール状)
- 嘔吐を伴う、または止まらない
- 急に元気がなく、立ち上がりたがらない
- お腹が張る/触ると強く痛がる
- 発熱、震え、脱水(歯ぐきが乾く、皮膚をつまんで戻りが悪い)
- 誤飲・誤食の心当たりがある
下痢と同時に吐いているときの危険度の考え方は、
👉 「吐き方の違いでわかる」わんちゃんの<嘔吐>の危険度チェック:胃液か、胆汁か、泡状か!
をご覧ください。
Q4. 「元気もあるし、様子見でいい?」見極めのポイントは?
A. “回数・色・元気度・経過時間”の4点で判断します。
様子見が可能な目安
- 単発〜少数回で、翌日には固まり始める
- 便の色が通常範囲(黄褐色〜茶色)で、血や黒色がない
- 食欲・元気が保たれている
- 水をしっかり飲めている
※翌日も改善しない、または別の症状が加わる場合は受診を。
Q5. 家でできる“安全な対処”は?
A. 胃腸を休めつつ、脱水を防ぎ、変化を観察します。
すぐできること
- 水分をこまめに(一気飲みさせない)
- 食事を軽く調整(半日〜1日、消化に良い食事へ)
- おやつ・脂っこいもの・人の食べ物を中止
- 静かな環境で安静
- 便の回数・色・量をメモ
※市販薬や人の薬の自己判断投与は絶対にしないでください。
フードの量・切り替え・与え方が原因かを判断するポイントは、
👉 「ドッグフード、どれくらいあげればいい?」適正量と与え方の基本!
をご覧ください。
Q6. 「食べない」も一緒に見られるときは?
A. 受診の目安が一段階上がります。
下痢・軟便に加えて食欲不振がある場合、感染症や内臓トラブルの可能性も。
Q7. 「元気がない」「ぐったり」も同時にある場合は?
A. 早めの受診が安心です。
下痢+無気力は、脱水、誤飲、急性胃腸炎、感染症などの可能性が高まります。
下痢が続く場合に疑うべきウイルス性疾患については、
👉 「致死率が高い」子犬は特に注意!犬パルボウイルス感染症の恐怖とワクチンの必要性!
をご覧ください。
Q8. こんな場合は“様子見しない”でください
A. 以下は“待たない”が原則です。
- 子犬・高齢犬・持病がある
- 血便・黒色便が出ている
- 激しい嘔吐を伴う、止まらない
- 脱水症状が見られる
- 誤飲・誤食の疑いがある
- 半日〜1日以上、明らかな下痢が続く
Q9. 病院では何を聞かれる?事前に準備することは?
A. 次の情報があると診察がスムーズです。
- いつから、どのくらいの頻度で下痢が出ているか
- 便の色・形・量・血の有無
- 嘔吐・食欲・元気の変化
- 直近で与えた食べ物・おやつ・人の食べ物
- 誤飲の可能性(おもちゃ、骨、包装材など)
- 体重の変化、持病・服薬
スマホで便の写真があると、診断の助けになることもあります。
まとめ|「軽そう」に見えても、長引く・血が出るなら早めに受診を

わんちゃんの下痢・軟便は、軽症から重症まで原因がさまざまです。
判断の軸は、①回数・経過時間、②色・血の有無、③元気・水分、④併発症状、⑤誤飲の可能性。
「いつもと違う」「良くならない」と感じたら、早めの受診や電話相談が、結果的にわんちゃんの負担を減らしますよ。


